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レメディー

自然界にある植物、動物、鉱物などを、希釈・振盪してつくったレメディーを相談会で選びます。

レメディーは、物質がない状態にまで薄めたものを、健康な人にとってもらって、その人たちが経験した変化(肉体や精神の反応)を記録してそれぞれの特徴が明らかにされています。ですから、たとえば植物から作ったレメディーにも、悲しみ、怒り、恐怖などといった精神症状があります。またレメディーは、何からできるかという種類の違いのほかに、ポーテンシーの違いというものがあり、どれくらい希釈・振盪されているかによって、反応が起こる範囲や内容が変わるとも言われています。ポーテンシーはとる方のバイタリティー(生きる力)や、臓器の健やかさ、心の状態などによって、えらぶものが変わってきます。

 

同種であること

体や心が表している症状と同じような症状(エネルギー)をもつもの(精製されておらず自然のままのもの)を取りこみ、体や心がやりたいことをサポートします。私たちがこれまで病気だと思いこんできた症状は、体の治癒力によって問題を解決するために起こっている反応ですので、それと逆のものを与えて症状を抑えるのではなく、治そうとする反応を助ける同種のものを与え、出し切らせることで、体の負荷を取り除きます。たとえば、やけどをした場合、水で冷やすのは逆種の方法で、同種の場合は患部に熱いタオルをあてます。そうするとその一瞬は痛みますが、その後、痛みは消え、患部も痕が残らずきれいに治ります。逆種の方法で水で冷やした場合は、冷やした瞬間は一時的に痛みが緩和されますが、その後手を水から離すとヒリヒリする痛みがしばらく続き、傷跡も残ります。やけどで、患部が腫れて痛くなるのは、傷ついた組織を修復しようと血液が一気に患部に流れこむから起こる反応で、それを助ければ組織の修復は早く完了し、冷やして抑えれば修復作業が長引くというカラクリがそこにあります。捻挫や骨折の場合も同じで、冷やさないで治すと、治りが早く、痛みも少なくて済みます。私自身、足首の骨折でこれを実践し、痛み止めをとることもなく、予定より2週間くらい早く治った経験があります。

希釈・振盪(薄めて・振動を加えて)してあり、ほとんど物質が入っていないこと

物質による刺激には限界があります。ではなぜ、物質では限界があり治癒に結びつかないのでしょうか?

それは、病気のもともとの原因が物質ではないからです。物質(目に見えるもの)は、部分的で、しかもそれは結果だからです。

​それはガンであれ、鬱であれ、生理痛であれ、不妊であれ、虫歯であれ、それらは全身病であり、全身の生命エネルギー(ホメオパシーではヴァイタル・フォースという)の乱れや歪み、滞りなどからきているからです。物質で治療すると、その部分に一時的に作用しますが、自分の力でやっていることではないため、その物質をとりつづけなくてはならなくなったり、その物質による副作用が出たりもします。

物質が入っていないというところが、ホメオパシーが怪しまれる最大の理由だと思いますが、目に見ないものはたくさんあります。私たちの五感で感知ができないものの方が、感知できるものより遥かに多いと私は思っています。

疑われる最大の原因は、ホメオパシー療法が治癒に導くことができるの最大のポイントです。だから私はホメオパシーをやっています。

好転反応

同種の刺激を入れることで、自己治癒力が活性化され、治そうとする力が強まることで、一時的に症状が強く出てくることがあります。

わかりやすい例では、やけどに熱いタオルをあてた時、一瞬痛みが増すのと同じです。また、特に長期的、或いは強い薬品(物質)によって、症状をおさえたり、軽減させたり、緩和させたり、コントロールしてきた方の場合、自己治癒力の発動により、それらの不自然な物質を押し出そうつする力が高まりますので、一見症状が悪化したような状態が続くことがあります。この反応がどれくらい続くのか、どんな症状が出てくるのかは、個人によって様々ですが、治癒力(反応する力)が高い人ほど、劇的で短期間になる傾向があります。

これは自然な身体が不自然なものを排出し、不自然なパターン(習慣)から、自然に戻ろうとする働きであり、副作用ではありません。

個別性

同じような症状(自覚できる体や心の部分的反応)でも、その原因(エネルギーの乱れ)は様々です。

たとえば、頭痛ひとつをとっても、幼少期の怪我や事故からきているものもあれば、借金や人間関係のストレス、または過去に撮った薬の害から起こっているものなどがあります。または仕事上のプレッシャーだったり、恋人との問題だったり、その原因は十人十色です。

ホメオパシー療法は、病気の原因に働きかける療法ですので、病名や症状の名前で同種のレメディーを選ぶことはできず、一人一人のこれまでの人生の全体像をお伺いしていきます。ご家族との関係や、仕事やプライベートのこと、毎日の生活ではどんなものを食べ、何を感じ、何に腹を立て、何を心配しているのか。これまでに経験した病気や怪我、それらの治療、どんな薬を取ってきたのか?今抱えているストレスはなんなのか?など、様々な角度から、いろいろなことを時間をかけてお話して頂いています。

病気の種類(慢性病・急性病)

ホメオパシー療法では、病気は慢性病と急性病の2種類です。

慢性病:日々の生活によって、自分で作ってしまった病気で、慢性化しているので同じような症状を繰り返します。その原因は様々で、食習慣や生活スタイルに問題がある場合もありますし、ストレスとの関係や、性格や物の見方、考え方などが起因して起こる場合もありますので、それらを探って、改善していかなくてはなりません。まず問題点に気づくところが大切で、そこから自分の不自然なパターンを変えていきます。慢性病の起源は繰り返される先祖の傾向とも由来しますので、その根は深く、治癒への道は興味深いものがあります。

慢性病の改善には、専門家(ホメオパス)のサポートが必要です。健康相談会を定期的に受けて、じっくり取り組んでいきます。

急性病:外からの問題で起こるもので、例えばウィルス感染や流感など、原因は外側にあり、誰もが似たような症状の経緯をたどって、治るか死ぬかの病気です。この場合は、原因のみな同じで明らかですので、同種のレメディーで比較的素早く改善が見られます。しかし、この急性病を薬などによって抑圧すると、後々慢性化して、慢性病へと発展していきます。

長期的にじっくり取り組む

レメディーの刺激は、雨だれが地面に穴をあけるような感じで、全身(体と心)に浸透していきます。

これまで安易に薬をとってきた方の場合、薬によってバランスを保っている状態の「他力」から、自分の治癒力で治していこうとする「自力」にシフトするまでの時間がかかります。途中、好転反応なども起こる場合もありますので、そこに一喜一憂して短期的に思うような結果を出そうと焦ると、治癒の妨げになります。農業に例えると、化学肥料や農薬をいっぱい使ってきた土が自然に戻るまでに時間がかかるのと同じです。そして土の状態がよくなれば、少々弱い種でも元気に成長していきます。

また、原因であるエネルギーの乱れは、心とのかかわりが深く、人間がなにかに気づいたり、目覚めたりして変容していくのには、それ相応の時間がかかります。レメディーをとりながら、自分の体や気持ちを感じ、観察する習慣を身に着けることが、治癒への一歩となります。

レメディーをコツコツ継続しながら、気長に自分と向き合っていこうというようなつもりで臨まれることをおススメします。

 

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